ぐーすかぴー日記

アラサー突入ナースの作文練習記

7月のおわりに

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梅雨が明けた途端、窓を締め切った部屋の中にいても聞こえるほどに蝉がジージーと鳴き、夕方5時でも空は昼間のような明るさを留めるようになった。

今日、七月が終わる。

つい先日七月になったばかりのような気もするけれど、それはわたしが大人になって時間の体感スピードが早くなったからなのか充実した毎日を送ることが出来た証なのか。七月、体感は半月程だったけれど明日からはもうなんの後腐れもなく八月。太陽暦で言うところの「夏」最終月でフィナーレで、わたしの中で八月は「夏☆クライマックス」である。

今年の梅雨は六月初旬から始まり七月下旬に終わって(東京の場合ね)、例年よりもやや長かったようだ。

わたしは就職を機に関東へ出てきた。東京都に引っ越してきたのは去年の十一月なので東京の梅雨は初体験であった。

そもそも馴染みのある東北を離れ関東へ出てきた理由のひとつに「晴れの日が多いから」ということが挙げられるほどわたしは天気に左右されやすいと自負しているし、何よりも晴れが好きだ。

先日観た新海誠さんの映画「天気の子」穂高くんの台詞を借りると「天気って不思議だ。ただの空模様にこんなにも心を動かされてしまう」的なね。いやあれは最高の映画だった。感想文は後日。

だらだらと続いた梅雨(少なくともわたしにはそう感じた)のうちに、わたしは転職活動をした。

「雨の日」というのはわたしの中では内省の日である。雨粒のカーテンがあるから物理的にも心理的にも他人との距離が空くような気がして、いつもより自分のことを自分でよく考えられるような気がするからだ。

いつもより内省に割く時間が多く、青年期というライフステージ中で大きく時間を占めてしまう仕事について考えざるを得なかった。

わたしは東京に引っ越してきたのと同タイミングで職場異動をした。今の職場は所謂回復期といわれるもので、怪我をしたり病気をしたりして周手術期、急性期を経て日常生活に戻るためのクッション的な役割を担う。さらに前職場も同じ系列なのでそうなのだが「無差別平等の医療」「断らない医療」という病院の方針があり、それは入院してくる患者層を劣悪にさせている、と数ヶ月勤務して実感した。そもそも患者に対して善悪を当てはめるのは看護師にあってはならないことなのかもしれない。このことからもわたしが間違っても白衣の天使ではないことがわかる。

とにかくその劣悪な患者様方(仮)からの暴言や暴力に疲弊し、わたしは転職することを決意したのだ。これは梅雨という時季がわたしの背中を押してくれたように今になってみれば思う。思考がネガティブで保守的になるようなイメージのあった梅雨だが、令和元年わたしの東京初めての梅雨はわたしの背中を押してくれた。

梅雨に対するイメージが好転した、そんな六月七月だった。

明日から「夏☆クライマックス」の八月である。今したいこと、今しかできないことを他人の迷惑にならぬようめいいっぱい楽しみたい。